台北県の北部を走る平渓線は、山あり谷ありのローカル線です。
台北から日帰りできるので、休日は小さな旅を楽しむ人で賑わいます。
一枚目の写真は瑞芳駅に入線する菁桐行き列車です。どことなく日本の気動車に顔が似ています。この車両の形式はDR1000と言い、
日本車両製なのだそうです。
平渓線は二つ先の三貂嶺駅からなのですが、三貂嶺始発となる列車は1本もなく、多くの列車が瑞芳駅や八堵駅から運転されています。
久々に訪れた瑞芳駅は綺麗に改装されていました。
DR1000の運転台です。
機器類も日本と殆ど変わりませんが、ブレーキとマスコン
(自動車で言うアクセル)が日本とは逆に付いています。
(写真では左がブレーキ、右がマスコン)
列車は菁桐へ向けて出発し、三貂嶺駅に到着しました。ここから平渓線に入ります。
平渓線の信号システムは昔ながらのタブレット(通票)閉塞を使っています。この駅で最初のタブレットの交換があります。
写真に写っているリング状のものは、タブレットがを持ち運ぶタブレットキャリアと呼ばれるものです。書類が取り付けてあるので見えにくいですが、
下に付いているケースの中にタブレットが入っています。
タブレットを持っている列車のみがその区間の運行を許可されるシステムで列車の安全を確保しています。
この気動車の運転席の横は座席になっているので、駅とのタブレットの受け渡しは乗客の頭越しに行われていました。
平渓線に入ると、どんどん山に入ってゆきます。
何と隧道が手彫り!。まるで洞窟に入るような感覚です。

動画は大華駅を発車後、十分駅に到着し、菁桐駅へ向けて出発する列車を見送るまでを編集したものです。途中、 有名な十分瀑布の横を通ります。動画では分かりにくいですが、十分瀑布の近辺は線路のすぐ脇をぞろぞろと観光客が歩いていたり、 線路の横はいきなり崖だったりと、十分駅までの道のりはスリルがあって楽しいです。
平渓線 中篇へ続く
台湾も日本と同様に線路を歩いてはいけないと思います。
平渓線の運転士さん、瀑布付近では汽笛をバンバン鳴らしていました。いつものことなので慣れた感じでした。それほど速度が出ているわけではないので、汽笛を聞いてからの避難でも余裕で間に合うようでした。
日本も田舎では歩いているのを見かけますね。ただ、十分瀑布付近ほど皆でゾロゾロと歩いているのはさすがに凄いと思います。