2006年11月10日

台灣煤礦博物館 トロッコ篇

このトロッコで移動します

台灣煤礦博物館は広大な敷地の中にあり、入口から博物館まで約1kmほど離れています。
その為、入口−博物館間を石炭を運んでいた軌道を利用してお客さんを輸送しています。鉄道ファンは勿論、 ファンでなくとも楽しめる乗り物となっています。


ニチユ製の機関車が活躍

博物館の輸送を担うのは、日本輸送機(ニチユ)製の電気機関車です。
パンタグラフが付いていますが架線はなく、蓄電池で走るように改造されていました。このことを館長さんに訊ねると 「戦後になってから治安が悪くなり、泥棒が架線を切り取って持って行ってしまったんだ。何度直しても盗られてしまうので、 諦めて蓄電池で動くように改造した」のだそうです。
架線が手に届く高さにあるとはいえ、なんとも凄い話ですね…。

運転台

機関車の運転台です。最低限の機器のみが設置されています。
正面にあるのがマスターコントローラーで自動車で言うアクセル、小さいレバーで前進後進を切り替えます。右のハンドルはブレーキです。 これを回すことにより機関車が止まります。

保線作業

坑道内の見学が出来ない時期に訪れたので、お客さんは私だけ。乗客がいなければトロッコ列車も動きませんので、 保線工事が行われていました。手入れをしているとはとても思えない軌道ですが(失礼)、ちゃんと保守が行われているようです。

へろへろ線路がたまりません

炭鉱へ続く、へろへろ線路が独特の雰囲気を醸し出しています。

トロッコは爽快

帰りは私一人の為に、列車を運行して頂きました。
炭鉱を出発し、終点の乗り場に到着するまでの列車です。(↑動画です。クリックで開始。)

発条転轍機

入口側の乗り場にある発条転轍機(スプリングポイント)です。
発条転轍機は、バネ(発条)の力で向きが固定され、一定方向にのみ列車を進入させるようになっています。このポイントの場合、 手前側から進入する車両は左側にしか行くことが出来ません。右奥側から手前側には、ポイントを割り出すことで進むことが出来ます。ここでは、 機関車を入れ替える為にこのポイントを使っていました。
次の動画で入替風景がありますのでご覧下さい。

転轍機は油が注してあり、ちゃんと手入れがされていますが、これほど簡素な転轍機を見たことがありません。

機関車の入替作業の様子

機関車の入替作業の様子です。
機関車は先ほどのポイントを問題なく通過して、炭鉱側の客車と連結しました。(↑動画↑)

運転士の人の良さそうなおばさんは、炭鉱が現役の時代から運転をしているという大ベテランとのことでした。

トロッコをひっくり返します

トロッコ列車の乗り場から先も軌道は続き、石炭を満載したトロッコは弧を描くように曲線をまわります。 そして、 トロッコは回転台にはめられてぐるっと回転、石炭は下の穴に落下します。
落下した石炭は、ベルトコンベアーによって麓の平渓線の引込み線の貨物ホームまで運ばれていました。

麓の貨物線跡

そして、ここから平渓線の貨物列車に積まれて、各地へ出荷されていたのです。

嘗ては石炭を運び、現在はお客さんを運んでいるトロッコは、日本では運行許可が下りるとはとても思えない、色々な意味で凄いトロッコです。

平渓線の旅に、もうひとつ“小さなトロッコ列車の小さな旅”を加えてみては如何でしょうか。

http://www.coalmine.com.tw/
台灣煤礦博物館

台灣煤礦博物館 台北縣平溪郷新寮村頂寮子5號
十分駅下車 徒歩約10分

クリックありがとう(*^^)/   

posted by Sumi at 16:23| 台北 ☀| Comment(6) | TrackBack(1) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
sumiさん,こんばんは。

「へろへろ線路」のお写真,大好きです。蜃気楼ではないのですよね(笑)。

映画「フラガール」と同じように、この炭鉱の廃坑の際にもイロイロなドラマがあったのでしょう。常盤炭鉱はハワイアンセンターに,新平渓煤礦は台灣煤礦博物館に…う〜ん。

実際,台湾のほうがハワイアンセンター設立に向いていたのではないかとの疑問が脳裏をよぎりますが,どう思われますか?
Posted by じむにい at 2006年11月10日 21:15
じむにいさん、こんにちは。

“へろへろ線路”は蜃気楼でも目の錯覚でもありません。
あの線路で脱線しないのですから凄いですよね。

確かに平渓の方がハワイアンセンターにするには向いていますね。常磐と違い温室も暖房も必要ありませんし。
後は温泉さえあれば、そういう道もあったのかも知れません。

ただ、台湾にハワイを作ってお客さんは来るのでしょうか?

Posted by Sumi at 2006年11月11日 12:28
お久し振りです。
トラックバック&コメント、どうもありがとうございました。
トロッコについてとても詳しく書かれていらっしゃるので、
とても勉強になりました♪
どうもありがとうございました。
機関車を入れ替える所、面白いですよね〜。
Posted by くに at 2007年08月31日 01:58
くにさん、こんにちは。
あのトロッコは楽しいですね。暑さも忘れます。
館長さんはお元気でしたでしょうか。また楽しいお話を伺いたいものです。
Posted by Sumi at 2007年09月01日 22:11
Sumiさんはじめまして

ここには私も行きました。私が行ったときは台風が接近していたために、私一人だけでした。でも私のためだけにトロッコを運行してくれました。
帰りに炭鉱の入り口付近の選鉱所跡に子犬がいて声を掛けたりしたら後から親犬と思われる犬が吠えてきて走って逃げた覚えがあります。
Posted by taiwanboy at 2008年12月14日 22:02
taiwanboyさん、こんにちは。

貸切のトロッコは贅沢ですよね。
私も貸切運行でした。僅か数分の距離ですが、結構長く感じられたのを覚えています。

また乗りに行きたいなぁ(^_^;)
Posted by Sumi at 2008年12月18日 23:17
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平溪線・十分の続き
Excerpt: 台湾煤礦博物館では入場券を買った所から少し坂を登り、 当時から使用されていたトロッコに乗って坑口へと連れて行ってもらう。 トロッコ乗り場からはガイドのお兄さんが一緒。 トロッコ乗車はなかなかスリリング..
Weblog: 巴姆西的台北記のブログ
Tracked: 2007-08-31 01:59
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