高雄では、捷運(MRT)の工事が来年の開業に向けて進んでいます。
開通に先駆けて体験乗車を行いました。今回、参加する機会に恵まれました。
今回の体験乗車は、台灣鐵道文化協會の活動に便乗させて頂きました。
体験乗車は昨年の10月から12月までの3ヶ月間行われました。当日は文化協会の他にも地元企業や町内会の団体などと一緒に乗車しました。
乗車区間は三多商圏駅-小港駅間の往復です。
今回の開通区間もこの区間となります(とはいっても一年後ですが)。高雄駅の手前までしか開通しないのは厳しいところです。
高雄空港から高雄駅までの公共の足は今のところバスしかありません。しかし、バスは22時過ぎには終わってしまい、以後はタクシーのみです。
そんな理由もあり、高雄駅までは同時に開業して欲しかった。
車椅子利用している方や子供でも使いやすい高さの券売機が新鮮でした。この高さのものは日本では見かけませんよね。
高雄捷運では日本でも普及している非接触型ICカードが採用されます。先ほど日本風に“券売機”と書きましたが、一回限りの乗車の場合、 乗車“券” を発行するのではなく、TOKEN(トークン)と呼ばれる専用のコインが使用されます。 TOKENは金属ですので耐久性が非常に高く、かなりの回数の繰り返し利用に耐えます。ゴミを減らす観点からも有用だと思います。
余談ですが、台北捷運では一度限りの乗車ではプラスチック製の乗車カードを発行し、それを再利用していましたが、 こちらでもTOKENが近々採用されるらしく、改札機の交換が急ピッチで行われています。
改札機はステンレスのシンプルなデザインです。
センサーにICカードやTOKENをかざして通過します。
改札機の出口側です。
ICカードのセンサーとTOKENの回収口があります。
駅構内は天井も高く広々としています。東京の地下鉄とはかなり印象が違います。天井までのホームドアとなっていて、 プラットホームから車両全体を見ることはできませんでした。
吊革が取り付けられているパイプやドア横の手摺りが緩やかにカーブしていて、デザインに気を使っていると感じました。 車内の真ん中にパイプが通っているのですが、ドア前のものは三又に分かれていて、たくさんの人が掴まることができる工夫がされていました。 これも他では見ない特徴ではないでしょうか。
最後にコントーロールセンターを見学しました。
既に開業したような雰囲気です。
コントロールセンターの建物からは車庫が望め、捷運の車両が停まっていました。
初めて車両全体を見ることが出来ました(遠いけど)。
今回の試乗会で頂いたものです。
左上のものはパンプレットで、右はなぜかお菓子。下のカードは記念カードで、
開通の暁には一日乗車券が割引料金で購入できる特典がついているそうです。
開業までまだ一年近くもあり途中駅などは全然出来ていないのですが、 空港と高雄市街を結ぶ新たな交通手段としてかなり期待できると思います。今回の開業区間ではありませんが、台湾高鉄(新幹線) との接続駅も予定されています。鉄道といえば台鉄しかなかった高雄は、今後更に便利になっていくのではないでしょうか。
年末の開業には,一応全線一斉開通を目指しているのでは?でもまあ,KRTの社員の方も「計画ではそうなっていますが,難しいですね」と言っていました。
実際多くの高雄市民がそう思っているのでしょうが,社員が言ってしまうところが…台湾?
陳菊新高雄市長は選挙期間中に「○年以内に環状線もナントカ線もカントカ線も(すみません,忘れてしまいました)開通させる!!」と力説していましたが,とりあえずは現在建設中の南北&東西線を無事開通させて頂きたいものです。多くは望みませんから。
あれれ(^^?)
一斉開通の予定でしたでしょうか。もう頭から無理だと思い込んでいました。
高雄捷運には期待をしているので、着工区間は全線一斉に開通してほしいものです。
鉄道関係が多いなぁ等と思いながら見ていたら、年明け早々に高雄の捷運の体験乗車の記事。(私は一人で動くことが多いし、車は運転できないので、勢い列車、バスでの移動が多くなります。特に東側の乗客の少ないのんびり感のある列車が好きです)
思い出しました。
私は去年の暮れ、台湾に行っていました。その時、高雄捷運の工事で事故があって私が泊まっていた友人(アミ族)の親戚が亡くなりました。楽しい気分で記事を書いているのにこのことを書くのは水を差すようで悪いかなとも思いましたが、思い切って書きました。こんなこともあったということをちょっと知っていただけたらと思いまして。
私の記事に鉄道関係のことが多いのは、その関係の仕事をしているからです。
高雄捷運の工事に関しては、大きい事故が相次いで起きたこと、また、犠牲者も多く出ていることは存じ上げております。まだ工事は続いていますので、再び事故が起きないことを願っております。
友人の御親戚の方の御冥福をお祈り致します。
また色々と書くこともあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。