内湾線は、新竹県の中心である新竹から内湾の間を結ぶ非電化路線です。台北から日帰りが出来ることから休日には観光客で賑わいます。
内湾線は日本時代末期の昭和19年(1944)年に建設が始まりました。日本本土と同様に資材不足に悩まされ、工事は中断。 戦後の1947年に竹東まで開業、1951年に終点の内湾まで開業しました。
上の写真は竹東駅です。
完成が1947年と日本時代は終わっているのですが、駅舎は日本の木造駅舎によくある造りをしています。
地元でお世話になっている方によりますと、「戦後、建設工事が再開した後も、日本時代の設計図のまま建設したので日本風の駅舎になった」
とのお話でした。戦後の統治者は日本時代の痕跡を消そうと躍起になっていたと聞いていますが、新しく建てる建物が日本風でよく許したと思います。
まだ慌しい時代で、そこまで気が回らなかったのか。
今年、還暦を迎えた駅舎は、すっきりとした造りでとても良い雰囲気ですね。手入れも良くされているのか古さも感じさせません。 いつまでも竹東の顔として頑張ってほしいものです。
竹東駅は沿線で唯一列車のすれ違いが行われていました。列車が到着すると想像していたよりも多くの乗降客で駅はとても賑やかです。
内湾線では、信号をタブレット閉塞によって行っていました。
日本では勿論、台湾でも支線でしか見ることができない“鉄道の原点”言うべき光景を見ることができます。懐かしい腕木式信号機も現役でした。
休日には観光客で大変賑わっていた内湾線ですが、郊外に設置された台湾高速鉄路の新竹駅と接続する路線の建設の為、
路線のほぼ半分にあたる新竹駅−竹東駅間が2007年3月から44ヶ月の長期に亘り運休しています。新竹駅と竹中駅の区間は高架化され、
新駅も計画されています。
この区間は新竹市街を抜けると、ほぼ畑の中を進みます。わざわざ高架化しなくても高鉄と接続できると考えられますし、
費用の面でも安価で済むと思います。それほどお客さんもいないのに、莫大な費用を掛けて高架化する意味が良く分かりません。
景色の良さとローカル線の風情がなくなってしまうのが残念です。
内湾線 後篇へ続く
其のときの写真を収めたフイルムを台北で
無くしてしまいました・・・・合興站が私としては
一番趣があってよかったと思いました。
今度またリベンジをしたい場所のひとつです♪
合興駅、良い雰囲気ですよね。最近、公園化してしまったのが残念ですが、荒れ果てるよりは良いのかもしれません。