ここは嘗て中正紀念堂と言われ、蒋介石元総統を記念する公園でした。現在は國立臺灣民主紀念館という名称となり、台湾の民主化を伝える公園となりました。何が変わったのか知りたくて、5年振りに訪れてみました。
まず目立つのは「大中至正」から「自由広場」へと変わった門です。大中至正は蒋介石の座右の銘であり、本名である中正の文字が入る象徴的な言葉でした。
案内看板は台湾民主紀念館と書かれていますが、中正紀念公園の文字も残っていて改名の経緯を知らない人は混乱するかもしれません。
上の写真は、2001年に訪れたときの蒋介石像です。
蒋介石の「偉業」を讃える為の施設である中正祈念堂は、国民党に弾圧された多くの台湾人には忌々しい施設です。しかし、静寂な空間の中、衛兵に守られる姿は、訪れる人を威圧する力は持っていました。
同じ位置から撮影した蒋介石像です。
天井からは原住民の舟や飛び魚、なにやら分からないものまで色々と吊るされ、周囲には228事件を初めとする民主化の過程を資料と共に展示してあります。蒋介石はこの民主運動を弾圧した張本人ですので、この民主運動の歴史展示は彼の否定する展示であり、その中心に残されている姿は、正に“晒されている”といって良いのではないでしょうか。
お爺さんが記念撮影する足元の床の色が違います。左側は以前は柵の内側で、立ち入り禁止区域でした。 以前では考えられない光景です。
蒋介石像の背後には凧のようなものが吊るされています。
原住民のものもあるようですが、ハロウィンのかぼちゃだったり、歌舞伎の隈取だったりと意味があるようでないようなものとなっています。
一番奥の両角には二二八事件時に、蒋介石国民党軍に虐殺されたの被害者の氏名が刻まれています。
ここが民主化の記念施設になったということを示しています。
この位置からの写真を撮ることが出来る日が来るとは思っても見ませんでした。
三段上がると蒋介石像の台座があるのですが、階段部分で記念写真を撮っておしまいで一番上まで行く人が少なかったです。もう処罰されることも無いのでもっと近くまで行ってもよいのではないかと思うのですが、行きたくないのか周囲の目があるのか、それとも遠慮しているのでしょうか。面白い現象だと思いました。
台湾民主記念館は新たな時代を迎えましたが、総統選挙の結果如何では一夜のうちに元の姿に戻ってしまうかも知れません。台北のお薦めを聞かれても「中正祈念堂」は挙げていないのですが、今のうちに見ておいた方がよいかも。
http://www.cksmh.gov.tw/
台灣民主紀念館
國立臺灣民主紀念館 台北市中正區中山南路21號
MRT中正祈念堂駅 徒歩すぐ
先日行った鳳山驛前にもまだ銅像がしっかり建っていました。
すごい変わりようです。
政権交代でまた戻ったりして・・・(^^♪
民主化運動の展示も中途半端で、数時間で撤去できる簡単なものでした。あのような展示ならしない方がましかもしれません。
どうせやるならば更地にする方が余程良い気がします。
呵呵,edaats さんの予言どおり〜
馬政権になると、元の木阿弥になったばかりか、
阿扁は再起不能の囚人となりましたね。
民主化されたとはいえ、
やはり根底には中国のどす黒い血が流れている模様。
恐ろしい、恐ろしい、恐ろしい国です。