集集線は縦貫線の二水駅を起点とし、終点の車[土呈]まで僅か7駅、約30キロ程のローカル路線です。
現在の二水駅の駅舎は昭和15年(1935)に建てられたものが、現在も使われています。コンクリート造りではありますが、柱や窓などに歴史を感じさせます。古いものを大事に使ってくれていることにとても嬉しくなります。
進行方向の運転席の横は座席になっていました。
この車両は日本車輌製ということもあり、車輌の雰囲気が日本的でした。
特等席に座ると列車は発車。
二水を出て少し走ると線路は左に曲がり、右側を走る縦貫線とはここでお別れとなりました。
檳榔樹が繁る畑を抜けると、木々が線路を覆いつくすように迫ってきます。このあたりは緑色隧道(緑のトンネル)と呼ばれているそうです。天候が良ければもっと綺麗だったのでしょうが、訪れたときには靄が掛かっていて目を見張るような美しさという訳には行きませんでした。
途中から車窓さんがやってきて、横の肘掛に腰掛けてなにやら楽しそうに話しています。
日本だったら勤務態度が悪いと苦情を言う人がいそうですが、そんな野暮なことをいう人はこちらにはいないようです。会話が出来れば話に入れてもらいたいと思うほど、のんびりとした雰囲気が最高です。
集集線 後篇へ続く
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