台南市街で人通りも多い交差点に存在感を示しているのは、なんと廃墟となった百貨店でした。
この建物は、昭和7年(1932)に林百貨店として建てられました。設計者は梅澤捨次郎といい総督府専売局の建築技師だった方です。
現存する建物としては、新竹の専売局などが知られています。当時、林百貨店の周辺は台南銀座と呼ばれていたということで、賑やかな当時の姿が想像できますね。林百貨店はその中でも一番の施設だったのだと思います。
戦後、林百貨店は国民党に接収され、台湾塩業公司の施設として使用されてきました。現在では、廃墟になっていて周囲には柵がめぐらしてあり入ることは出来ません。一応、台南市政府のウェブサイトでは史跡として紹介されていますし、保存されていくとは思いますが、痛みも激しいので手遅れにならないようにしてほしいものです。
林百貨店 台南市忠義路二段63號
http://jp.youtube.com/watch?v=Ai4G9XpzpIc
http://www.wretch.cc/blog/murmurxx/19872362
お読み頂きありがとうございます。
台湾は日本よりも古い建物が残っているような気がします。特に台南には、日本時代の建物がかなり残っております。台湾で建築めぐりの旅などしては如何でしょう。歴史建築に興味のある方には楽しい旅になると思います。
105歳で何年か前になくなった祖母(捨次郎の妻)から台湾時代の事を聞いておりました。
こうやって 写真や映像になってこの目で見れて感激です。ありがとうございます。
お読み下さり有難うございます。
林百貨店は現在でも存在感のある建物です。この建物を設計されたお爺さまは、立派な方だったのでしょうね。
もし、実際に建物をご覧になっていないのでしたら、是非、台湾を訪問されてみては如何でしょうか。
台湾に建立された神社の調査研究をおこなっています。
この林デパートの屋上に造営された神社について知っていたら教えてください。
この林デパートは昭和7年に操業をを開始しましたが、この稲荷は大正12年に建立されました。そうすると、神社があった場所にデパートがつくられ、神社はその屋上に遷座したことになります。このことが正しいのか知りたく思っています。
それとも、当時の新町に建立された神社がこちらに遷座して、その場所に林デパートがつくられたのでしょうか?
「リンリン」さんへ
工学院大学(工手学校)建築学部同窓会で、梅澤捨次郎氏の功績の顕彰をしています。至急ご一報下さい。
冠省、「梅澤捨次郎」氏は、林百貨店を含め台湾の多くの優れた建築・土木を設計監理した優れた建築家で、工手学校建築学科(現工学院大学建築学部)出身者であることがわかっていました。
我々は昨年、工学院大学創立125周年を記念して「工手学校ー日本の近代建築を支えた建築家の系譜ー工学院大学」を出版しました。
http://www.kogakuin.ac.jp/news/2012/090401.html
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/39551104
この本では、台湾で活躍した多くの卒業生のうち、蔡龍保先生(国立台北大学)がその一部の方々をご紹介しています。そこには捨次郎氏は含まれていませんが、同窓会では現在編集中の会誌に続けて「梅澤捨次郎:大活躍の成果…」を現在編集中です。捨次郎さんのお孫さんやご親族にあたる方に、新刊の「NICHE」をお送りたいと思った次第です。ご連絡お待ちしています。不一
■工学院大学建築学部 谷口宗彦 拝
taniguti@cc.kogakuin.ac.jp
孫達は建築とは無関係の仕事についていますが、私の息子(ひ孫 現在東京小金井市在住)はアニメ映画を製作しています。
その映像の中では、建物や室内のデザイン設計を自分でやっております。
本人は設計デザインが好きとのことで、祖父のDNAが息衝いているようです。
いずれ息子には 祖父の建物を映像の中に入れてほしいと話したことがあります。
実現したら嬉しいのですが。
よかったら見て頂けると嬉しいです。息子のHP
http://www.studio-rikka.com/
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